クリーンルームとはどういった意味か
クリーンルームという言葉を耳にすることがあります。
文字どおり、清浄な部屋のことです。
しかし、住まいや一般の会社、学校等では使用しません。
工場などで、緻密な工業製品を製造する過程において、空気中の浮遊微小粒子が管理された空間が必要になります。
こういったところは、インダストリアルクリーンルームと呼んでおり、工業製品を製造するうえでは、大切な環境となります。
また、病院の治療室や手術室でもこういった部屋が必要となります。
この場合は、バイオロジカルクリーンルームと呼んでいます。
空気中における浮遊微生物が管理された空間であることは、工業製品を製造する場と同じ環境です。
必要に応じて、温度や湿度等も管理されることになります。
クリーンルームの見えないゴミやほこりを、見えるような形で数値化出来るツールも開発されています。
こういった設備を導入することで、清浄な空間を管理することが出来るようになっています。
導入して、活用することはとても有意義なことです。
優れた工業製品を製造することに役立ち、病気で苦しむ人達のための適切な治療が、よい環境のもとで行われることになります。
それぞれ使用をするところで、使いやすい設備を導入することが必要です。
病院のクリーンルームについて
病院においてのクリーンルームとは、無菌室とも呼ばれています。
高性能フィルター等を設置し、空調設備を使用した部屋の事を言い、通常より綺麗な空気が循環しています。
クリーンルームは、主に悪性リンパ腫などの血液疾患を患った方が入室する事になります。
治療において、通常の化学療法より、強い抗がん剤を使用するため。
白血球が減少します。
すると、抵抗力が落ち、健康体においては何でもない菌が命にかかわることになるため、設備が整った部屋で外部からの感染を防ぐ必要が出てきます。
クリーンルームは、通常の病室より、規則が厳しく面会は特に厳しくなっています。
主に家族のみで1度に2人から3人までの人数制限がかかる病院が多く、風邪などを患った場合は面会は禁止されます。
また、家族でも、小学生以下の面会は禁止されている事がほとんどです。
差し入れも、生ものは禁止で、本や新聞などは滅菌してからの持ち込みとなるなど厳しい制限があります。
患者自身も滅菌の徹底や、うがい手洗い、病室外へ出る事の禁止など、多くの制限の中で生活することになります。
しかし、抵抗力が落ちてる以上、微細な菌でも重症化する危険性を排除し安全な治療を受けるためには、必要不可欠な措置と言えます。
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最終更新日:2022/4/7